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バーナムとベイリーの爆笑お気に入り Barnum and Bailey's Fractured Favorite

カール・L. キング/トーマス・G. レスリー編曲 Karl L. King/ arr. Thomas G. Leslie

  • 出版社
    Hal Leonard
  • Grade
    4.5
  • 演奏時間
    2:30
  • 曲想/ジャンル
    サーカス・マーチ
  • 品番
    GYW00133934
  • 対象
    高校以上
  • 用途
    コンサート(アンコール)
  • 演奏に必要な最少人数
    30

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作曲者と作品について

カール・L. キング(1891-1971)がサーカスのバンドで演奏していたことは、《エクリプス・ギャロップ》の解説で紹介したとおり。
TVもラジオも映画も(もちろんインターネットも)ない時代、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、アメリカにおける最大最高のエンターテインメントはサーカスであった。その黄金時代を築いた巨大サーカス団が、「バーナム&ベイリー・サーカス」(後の『リングリング・ブラザーズ=バーナム&ベイリー・サーカス』)。1910年代の始めからアメリカのいくつかのメジャー・サーカス・バンドでバリトン奏者として活躍していたキングが、1913年に当時の「バーナム&ベイリー・サーカス」の楽長の依頼に応じて作曲したマーチが《バーナムとベイリーのお気に入り》である(キングはその4年後、今度は楽長としてこのサーカスで再び働くことになった)。この天真爛漫な曲は当時から人気を博していたらしいが、作られてから100年以上経過した今日においても人気が高く、ジョン・フィリップ・スーザの《星条旗よ永遠なれ》と並ぶ、アメリカを代表するマーチとして認知されている。このアレンジは、《バーナムとベイリーのお気に入り》のオリジナルにサイレン・ホーン、スライド・ホイッスル、ムチなどの「効果音」を加え、そのコミカルなキャラクターをさらに強調した内容。曲の前半はほぼ原曲のとおりなので、何のアナウンスもなしに演奏を開始すれば聴き手にはその仕掛けがわからないが、曲が進むに従って次第におかしな音楽になっていく、という仕組みである。効果音を加えるだけでなく、トリオには原曲にない16小節が挿入され、そこではサクソフォーンのアンサンブルが調子外れの音楽を奏でるのが面白い。原曲を知っている人はもちろん、知らない人も楽しめることうけあい。高校以上のレベルのバンドのアンコール・ピースとしておすすめだ。

指導のポイント

「指を回す」ことはある程度の技術があればさほど難しくはないが、この曲では急速なパッセージをマルカートで正確に演奏することが求められる。これが難しい。最初のうちはあまりテンポを上げずに、ひとつひとつの音を丁寧に響かせる練習をすべきだろう。多用されている同音連打をすべらないようにしっかり刻むことが、引き締まった演奏の大きなポイントになる。スタッカートはちゃんと1音ずつ区切り、アクセントの音には準備をして入る習慣をつけると、この作品だけでなく、さまざまな曲の演奏に役立つはずだ

◆ 中心となるパート

リズムの要である打楽器はもちろん責任重大。ほかにコルネット(トランペットで代用可)、トロンボーン、ユーフォニアムの奮闘が期待される。

◆ 主要な楽器の最高音と最低音

クラリネットクラリネット

コルネットコルネット

ユーフォニアムユーフォニアム

編成についてのアドバイス

ほぼ標準的な編成。オリジナルの編成どおりコルネットが使用されているが、トランペットで代用してもよい。3パートのコルネットに加え、「ソロ・コルネット」も編成に入っている(ソロ・コルネットはオクターヴに分割される場面があるものの、複数の奏者である必要はない)。フルート&クラリネットとコルネットが重なっている部分や、ホルンとトロンボーンが一緒に動く部分が多いので、指定されているパートがすべて揃わなくても、音色のバランスに配慮すれば十分に効果的な演奏となるはず。ただ、アルト・サクソフォーンの奏者がひとりソプラノに持ち替え、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの四重奏になる場面がある。バンド全体で30名程度から演奏可能だ。

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