12

アンクワイエット・アワーズ Unquiet Hours

デイヴィッド・ビーデンベンダー David Biedenbender

  • 出版社
    Murphy Music Press
  • Grade
    3
  • 演奏時間
    5:45
  • 曲想/ジャンル
    スロー、神秘的
  • 注文番号
    GYW00139752
  • 対象
    高校~一般
  • 用途
    コンサート
  • 演奏可能人数
    30

▼ クリックで全画面表示する

作曲者と作品について

 デイヴィッド・ビーデンベンダー(1984~ )はアメリカの作曲家。セントラル・ミシガン大学で作曲と音楽理論を学び、ミシガン大学で修士と博士の学位を得た。作曲の師にはマイケル・ドアティ、デイヴィッド・ギリングハムらがいる。スウェーデン高等研究院The Swedish Collegium for Advanced Study (SCAS) でも学び、インドで南インド音楽の研究も行っている。
 ミッドウェスト・クリニックの委嘱作品として書かれた、この《アンクワイエット・アワーズ》は、2019年のABA(アメリカ吹奏楽指導者協会)スーザ=オストワルド賞を受賞したこともあって、現在アメリカで大きな注目を集めている作品である。タイトルはアイルランドの民族主義者/詩人ジョージ・ウィリアム・ラッセル George William Russell 1867~1935)の詩 The Hours of Twilight の最初の行に由来するもの。作曲者が「静かではない時間、すなわち悲しみや、猜疑や、不安や、孤独や、挫折が、絶え間ない騒音として押し寄せる時間についての音楽。遠い過去の喧噪が着実に近づくにつれて、未来の不確実性が騒音として大きくなっていく」と説明しているこの作品は、水を入れたクリスタルのグラスを指でこする不思議な音響から始まり、作曲者が「固定楽想 idée fi xe」と呼ぶ5度上向を特徴とする動機の連鎖と発展のなかで聖歌風の瞑想的な音楽が高揚し、最後は再び静寂の中に埋もれていく。
 技術的には中学生でも演奏できるレベルながら、表現すべき内容はおとなのものといってよいだろう。

指導のポイント

 少しずつ迫り、また遠ざかっていく息の長い音楽。曲全体の構成を十分に理解し、見えにくいクライマックスを見極めて、計画的に音楽の流れを組立てる必要がある。「固定楽想」と聖歌風の楽想との音色的なコントラストと遠近感を表現するための、音色のバランスのコントロールも重要なポイント。そして何よりも、演奏するメンバーにこのような(吹奏楽にはあまりないタイプの)音楽に興味を持たせ、魅力を発見させるための働きかけが大切になるだろう。

◆ 中心となるパート

「固定楽想」を担当するピッコロ、フルート、オーボエ、第1クラリネット、グロッケンシュピール、ヴィブラフォーン、マリンバ。

◆ 主要な楽器の最高音

フルート&ピッコロ主要な楽器の最高音
クラリネット主要な楽器の最高音
トランペット主要な楽器の最高音

編成についてのアドバイス

 ほぼ標準的な編成だが、2パートのフルートのほかにピッコロが必要。ホルンは2パート。トロンボーン2パートに加えてバス・トロンボーンのパートも設定されている。打楽器は7名で演奏するように書かれており、クリスタルのグラスを除けば、特殊な楽器は要求されていない。バンド全体で30名程度から演奏可能。

こちらもおすすめ

こんなささやかなことに Such Small Things
ネイサン・ドートゥリー/C. Alan
品番GYW00130668
ピアノと金属系打楽器が作り出すガラス細工のような繊細な響き